「高級時計窃盗団はなぜつかまったか?」ほか一篇が、GQ Japan 2019年3月号に掲載されています
アメリカは連邦制国家であり、各州機関の上に連邦機関が存在します。日本に当てはめて大げさに言えば、明治維新以前の幕藩体制が続いているようなものです。
そのため法執行機関にもニューヨーク市警やロサンゼルス郡保安官事務所など地域ごとの機関の上に、FBIという連邦法執行機関があるという二重構造になっています。日本の場合、警察庁は単なる中央官庁のひとつで、実行部隊を有してはいないですよね?(もしかして違っていたらすいません)
FBIは日本でも知らぬ人がないくらいに有名ですが、もうひとつ、ATF(《Bureau of Alcohol, Tobacco, Firearms and Explosives》アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)というものがあります。その特別捜査官がLA地区で事件をくり返す高級時計窃盗団を追いつめ、首領以下を逮捕するという顛末を描いた記事の和訳が掲載されています。
文字数の制約が悩みの種でして、かなりを割愛しなければならないのが悔やまれますが、たいへん読み応えのある記事でした。
もう一本、「後世に残すべき人類の記録貯蔵庫」という翻訳記事も掲載されています。現在のデジタル媒体は便利ですが、記録手段としては脆弱でもあり、何らかの理由で我々の時代の記録がごっそり失われしまう可能性もあります。それに備えて、はるか昔のシュメール人のように陶板に記録を残すというプロジェクトについての記事です。
今号のGQの特集は音楽生活で、じっくり読むのも楽しみです!
またちなみに、連邦捜査機関のATFについて深く知りたい人には、デンゼル・ワシントン主演の『デジャヴ』(2006年)という映画がオススメです。