鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典 第五十回「魔法の巻物と呪文書の原型──中世の写本」が、Role&Roll Vol.175に掲載されました

西洋中世の社会史を紹介する連載の最新回が、岡和田晃さんの筆でR&R最新号に掲載されました。 今回のテーマは羊皮紙を用いた中世の写本です。写本がいかに大変な作業でありその成果物の価値がどれほど高かったかや、羊皮紙の長期保存性、今なお保たれている…

エクリプス・フェイズ入門シナリオ「七惑星」の聖書が、Role&Roll Vol.175に掲載されました

R&R最新号のエクリプス・フェイズ記事は朱鷺田祐介さんに筆による表題のシナリオです。 岡和田晃さんによる前号のシナリオ「クローズド・ハビタットの囚人」は1967年のSFテレビシリーズ『プリズナーNo.6』をイメージ・ソースにした脱出ものの大傑作でした…

『マンハッタンは「極細」高層ビル時代へ』ほか翻訳記事一本が、GQ Japan 2019年5月号に掲載されました

GQ

GQ Japan最新号の特集は『僕らは「デニム探偵団」』で、表紙は草彅剛さん。草薙さんとヴィンテージジーンズにまつわるカバーストーリーもあります。 その一方で沖縄県知事選から辺野古県民投票までを追ったジャーナリストによる硬派な記事もあり、硬軟の幅の…

エクリプス・フェイズ入門シナリオ「クローズド・ハビタットの囚人」が、Role&Roll Vol.174に掲載されました

R&R最新号のエクリプス・フェイズ記事は岡和田晃さんの筆による表題のシナリオです。 今回は、不可解な「街」からの脱出もの。コンパクトにまとまった中に緊迫感が充満しており、最近のシナリオの中でもピカイチの傑作ではないかと思っております。 イメージ…

"Eat to Live" by Brian M. Sammons および "Prix Fixe" by Andrew Penn Romineの翻訳が、「ナイトランド・クォータリー vol.16」に掲載されました

季刊のホラー小説専門誌〈Nightland Quarterly〉、その最新号の特集は「化外の科学、悪魔の発明」です。 わかりやすく言えば、マッドサイエンティストものの特集。自分は短篇小説2本の翻訳を担当しました。 まず片方は、「ダイエットやめますか? それとも…

サウジアラビアの若き皇太子ムハンマド・ビン・サルマンについての翻訳記事、ほか一件がGQ Japan 2019年4月号に掲載されています

GQ

サウジアラビアのムハンマド皇太子はその若さとイケメンぶり、女性の運転免許取得を解禁するなどの改革手腕で注目され、期待されていました。 しかしそこに起きたのが、2018年10月のジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏殺害事件です。殺害を命じた黒幕はム…

戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典 第四十九回「燭台の灯のごとくに俗世を照らせ──東方の柱頭行者たち」が、Role&Roll Vol.173に掲載されています

西洋中世の社会史を紹介する連載の最新回が、自分の筆でR&R最新号に掲載されています。 今回のテーマは「柱頭行者」というマイナーなものですが、創作やTRPGのシナリオで一風変わった隠者を登場させたい場合の参考になるかと思います。ガンダルフ風ばかりで…

エクリプス・フェイズ入門シナリオ「オールト雲の彼方へ」がRole&Roll Vol.173に掲載されました

R&R最新号のエクリプス・フェイズ記事は朱鷺田祐介さんの筆で表題のシナリオです。 海王星トロヤ群(海王星軌道上を60°先行するL4ラグランジュ点にある小惑星群)から太陽系のはるかな外縁部、オールト雲に飛ばされ、はたしてそこから帰還できるのか?という…

「うたかたの夢のバブルがはじけたら──死にゆく魂が迷い込む夢幻郷について」という記事が、トーキングヘッズ叢書 No.77に掲載されています

TH叢書No.77の特集は「夢魔~闇の世界からの呼び声」です。発売からしばらく経ちましたが、夢魔や悪魔について、色々な切り口の記事や書評が並んでいて勉強になります。 自分は表題の記事を寄稿しております。 アンブローズ・ビアス著「アウルクリーク橋の出…

「高級時計窃盗団はなぜつかまったか?」ほか一篇が、GQ Japan 2019年3月号に掲載されています

GQ

アメリカは連邦制国家であり、各州機関の上に連邦機関が存在します。日本に当てはめて大げさに言えば、明治維新以前の幕藩体制が続いているようなものです。 そのため法執行機関にもニューヨーク市警やロサンゼルス郡保安官事務所など地域ごとの機関の上に、…

エクリプス・フェイズ入門シナリオ&運用ガイド「宇宙アリーナ:血肉の美食」が、Role&Roll Vol.172に掲載されています

R&R最新号のEclipse-Phase記事は自分の筆で、表題のシナリオが掲載されています。 キワモノではないまっとうなSFシナリオを作ろうと試行錯誤しましたが、年末にからんでスケジュールがぎりぎりになり、翻訳チームと編集部にお手数とご迷惑をおかけしました。…

戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典 第四十八回「中世のギルド~盗賊/冒険者ギルドの原型」が、Role&Roll Vol.171に掲載されています

フィクションの鏡を踏み跨ぎ、現実中世の世相風俗を紹介する隔月連載。その第四十八回は岡和田晃さんの筆で、中世のギルドを扱っています。 さてギルドといえば、「盗賊ギルドや冒険者ギルドはあったの?」というのが、我々ゲーマーなら誰もが一度は抱く疑問…

エクリプス・フェイズ 入門シナリオ&運用ガイド「ケレスの宇宙マグロ」が、Role&Roll Vol.171に掲載されています

最底辺労働者はドツボにハマっておりまして、報告が遅れて申し訳ありません。 さて朱鷺田祐介さんの筆による表題のEPシナリオがR&R最新号に掲載されております。 宇宙マグロに知性化シャチ、宇宙カジキマグロ、知性化タコヤクザなど、朱鷺田さんテイスト横溢…

ピート・ローリック「海星作戦1962」の拙訳が、『ナイトランド・クォータリー Vol.15』に掲載されました

ホラー専門誌『Night Lang Quarterly』最新号の特集は「海の幻視」! 海洋怪奇幻想小説やコラム評論、インタビューなどが一冊にびっしりと詰め合わされています。 自分はピート・ローリック(Pete(r) Rawlick)の“Operation Starfish”という短篇の翻訳を担当…

英国版「GQ MEN OF THE YEAR 2018」受賞記念、チャールズ皇太子の密着記事がGQ Japan 2019年1・2月合併号に掲載されました

GQ

「インターン」には「〔医学〕研修生」にくわえて「被抑留者」というダブルミーニングがあります。チャールズ皇太子は1948年11月14日生まれですから、日本でいう「古稀」を先日迎えました。70歳という年齢を目前にしていまだに見習いの地位に置かれ続けてい…

今昔物語集 巻七第五話「二人の僧の明暗を分けた修行のあり方」が掲載されました

自分は今昔物語集 現代語訳プロジェクトに参加しており、目下、震旦(中国)篇の巻七を担当しております。 その第五話が掲載されました。極楽往生は仏教修行者たちに共通する願いですが、念仏と『大般若経』の書写、どちらに軍配が上がるのか、というお話し…

エクリプス・フェイズ 入門シナリオ&運用ガイド「悪夢の衛星タナカの恐怖」が、Role&Roll Vol.170に掲載されました

R&R最新号のエクリプス・フェイズ記事は岡和田晃さんの筆で、表題のシナリオです。 舞台は、キノコの化け物のようなクリーチャーに支配された太陽系外衛星タナカ。土星の衛星タイタンにあるパンドラ・ゲート経由で行くことのできる不可解な天体です。巨大な…

前世が牛だったから超一流の人間にはなれないという説話から、現代人の我々は何を読み取るべきなのか?

最底辺労働者は「今昔物語集 現代語訳」プロジェクトに参加しています。ずいぶん間が空いてしまいましたが、震旦(中国)篇の巻七第四話が本日掲載になりました。 題して「神童が前世を知る話」。齢10歳にして『大般若経』二百巻をそらんじる神童が中国にい…

『鏡の中の少女』ほか2件の書評が、「トーキングヘッズ叢書 No.76」に掲載されています

TH叢書最新号の特集は「天使/堕天使──閉塞したこの世界の救済者」です。 堕天使と聞くとプログレ者としてはKing Crimsonの「Fallen Angel」が真っ先に浮かんでしまうのですが(オリジナル曲の動画が見つからず、ジョン・ウェットンとエディ・ジョブソンとい…

韓国のクローン犬ビジネスについての記事ほか一件がGQ Japan 2018年12月号に掲載されています

GQ

10月25日発売のGQ Japan最新号に、表題の翻訳記事が掲載されています。 愛犬の亡骸を剥製にして別れを惜しむ人がいますが、今やそれがクローンでできてしまう時代ということで、歌手/女優のバーブラ・ストライサンドがクローン犬を飼っていることを公表した…

「仮面に隠された素顔 ── ビョークの奔放なひらめきにかたちを与えた刺繍アーティストが登場」という記事がGQ Webに掲載されています

GQ

こちらの記事が掲載されております。アイスランドの歌姫ビョークがステージでまとうヘッドピースの作り手として注目を集めている若きイギリス人、ジェイムス・メリーにスポットライトを当てた記事です。the man behind Björk's otherworldly masks.の部分を…

戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典第47回「中世の焦土作戦? ビザンツ帝国のゲリラ持久戦略」が、Role&Roll Vol.169に掲載されています

フィクションの鏡を踏み跨ぎ、現実中世の世相風俗を紹介する隔月連載。その第47回は自分の筆で、ビザンツ(東ローマ)帝国が主に東方で国土防衛のために採用したゲリラ持久戦略を紹介しています。 軍勢の動員と維持のコストはつねに為政者を悩ませるものであ…

エクリプス・フェイズ 入門シナリオ&運用ガイド「最後の夢と悪夢の酒」がRole&Roll Vol.169に掲載されました

R&R最新号のエクリプス・フェイズ記事は朱鷺田祐介さんの筆で表題のシナリオです。舞台は土星を周回するスカム・バージの「フェランズ・リコース」。そして「ペタル」という植物の花弁のようなかたちをした一種のナノドラッグの謎が提示されます。世界一まず…

「ミスター30% 長期運用成績トップのヘッジファンドを率いる男」という記事が掲載されました

こちら、投資関係の専門的な記述の並ぶ記事で、いったん四苦八苦して全体を訳したものの、その後、編集の方と意見を出しあい、一般読者にも理解しやすいように抄訳にまとめ直す運びになり、このたびようやく日の目を見ました。それでも固い記事ではあります…

スティーヴ・ラスニック・テムの短篇「空腹」の拙訳が、『ナイトランド・クォータリー Vol.14』に掲載されました

拒食と過食は紙一重であり、「私のなかにブタがいる」という恐怖感がその裏にあります。『ナイトランド・クォータリー Vol.14』の特集は「怪物聚合(モンスター・コレクション)」。その一篇として、表題の短篇が掲載されています。“Hungry”by Steve Rasnic …

カリブ海の島国の市民権販売ビジネス、およびダイソンの電気自動車参入についての翻訳記事が、GQ Japan 2018年10月号に掲載されています

GQ

「パスポート売ります!──市民権販売ビジネスの背後にあるものとは」 これが最初の記事。成長期の80年代にエチオピアの飢餓の報道に触れて国籍の不平等に疑問を抱いたスイス人少年が、長じて市民権販売ビジネスの商人となり、闇の領域に呑みこまれていくとい…

コマンド・マガジン142号に、「日本の降伏」というヒストリカルノートの翻訳が掲載されています

CMJ 142号の附録ゲームは「嵐の8月 満州1945」。ソビエト連邦による満州、樺太、千島列島への武力侵攻を扱ったもので、もしも日本政府がポツダム宣言を受諾せずに戦争が長引いていれば……という歴史のifを含んだものとなっています。ポツダム宣言の受諾決定に…

エクリプス・フェイズ入門シナリオ&運用ガイド「ヴァイキング・マーダーズ、または火星八つ墓村」が、Role&Roll Vol.167に掲載されています

続けてEPシナリオの紹介です。今回は朱鷺田祐介さんの筆で、「火星八つ墓村」! という残暑厳しい中のホラープレイに最適です。 横溝正史の原作もそうですが、何より1977年の角川映画で有名なあの「八つ墓村」をEPシステムに落とし込んでプレイアブルなシナ…

戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典第46回「ベギンとベアータ フリーランスの「修道女」」が、Role&Roll Vol.167に掲載されています

フィクションの鏡を踏み跨ぎ、現実中世の世相風俗を紹介する隔月連載。その第46回は岡和田晃さんの筆で、13世紀以降のベルギーを中心に存在した半聖反俗の女性たち(ベギンと呼ばれた)の共同生活の場であるベギンホフという一種の教会街と、中世後期から近…

終戦の詔書の現代語訳

最底辺労働者は仕事がらみで玉音放送の原稿である終戦の詔書の現代語訳を試みました。以下に載せますので、何かお気づきの点などあればご意見をば。ちなみにオリジナルは、国会図書館サイトからオンラインで読むことができます。 朕ハ世界ノ大勢ト帝国ノ現状…