鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

街角の白衣の聖女 【長文】

『救済の書』が発売になりました。ギリシャ的多神教世界オールド・ワールドで信仰される九大神のあらまし・禁忌・教団機構といった公的な決まり事はもとより、民間信仰、暦と祝祭、下位神といった卑俗の裏話的な情報もふんだんにあり、聖職者の日常にもまる…

『さよなら、愛しい人』というタイトルについて

自分は元ウォーゲーマーで、ゲーマー諸氏のブログ巡回を日課としているのですが、特に楽しみにしている『F男の誰も付いていけない話』に、興味深いエントリーがありました。 http://fohpl.asablo.jp/blog/2009/05/23/4319393レイモンド・チャンドラー作『Fa…

星屑のリグレット-メタルヘッドエクストリームリプレイ

TRPGの実プレイに不慣れなわたしは、ルルブやデータブックを読んで妄想をふくらませるというヘタレな行為を日課としています。ゲームはしないがラノベの一種としてリプレイを読むという人もけっこういるようでして、どんなものかと思って自分でも読んでみま…

ナーグルさまが見てる

【業務日誌(鳩山花子)】2009年5月18日(月)。課長以下三名は国際展示会で水曜日まで出張。小沢主任から咳が止まらないので休むとの電話連絡あり。週明けの月曜日、四つの机が無人とあってうちの課には祭りの後のような静けさと寂しさがただよっています。…

新ブログ開設しました

こんにちは、待兼音二郎です。なんか色々書きたくなり、個人的なブログを立ち上げました。翻訳作業の事後報告ブログ「待兼音二郎のブログです」はすっかり開店休業状態になっていて申し訳ないですが、今後はオフィシャル的な内容はあちら、個人的な妄言はこ…

『救済の書』にただよう生活感

「ウォーハンマーRPG」は、中世ドイツがモデルの“エンパイア”という国を中心にしたダーク・ファンタジー作品です。魔法が存在する時点で非現実の世界であることは自明なのですが、とはいえ作中には生活感が濃厚にただよっています。中世ヨーロッパ史に詳…