鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

Twitter社CEOジャック・ドーシーについての翻訳記事がGQ Japanに掲載されています

 SNSといえばFacebookTwitterですが、正直なところ、Facebookだけで充分という気がしないでもありません。
 140文字という制約がそもそもナンセンスに思えます。携帯テキストメッセージがアイデアの元になったサービスなので、2006年のローンチ当時には文字数制限もやむを得なかったとは思うのですが、タイムラインをすっきりさせたいなら140文字のみを表示して残りは折り畳めば済むことであり、現にFacebookもそのようになっています。
 「友達」になることが前提のFacebookに比べればゆるくつながることができ、それゆえに現在進行中のイベントについてのツイートを俯瞰的に眺められるような点にはTwitterの優位性がありますが、それだけでは弱く、むしろFacebook内の機能として統合してもらい、ひとつのサービスですべてがまかなえるようにしてもらった方が便利でないかと、自分などは考えてしまうのです。

 げんにTwitterは苦境にあります。ユーザー数は3億人を天井にそこからの伸びが止まってしまい、SNS全体の第二位から第九位へと転げ落ち、株価は低迷したままです。
 ジャック・ドーシーとTwitterの輝かしいイメージの裏にある創業メンバーたちの内紛や裏切り合いを赤裸々に描きだした『ツイッター業物語』(原書は2013年刊行)という本があります。
 その著者がジャック・ドーシーを再び取材した記事の翻訳を担当しました。同書の続編という位置付けで、本を読んでいることが前提の書き方になっているので、そのあたりは簡単に補足しました。

はたしてジャック・ドーシーは、本当に才気あふれるイノベーターなのか、それとも、幸運なだけだったのか


 この問いかけは重いものです。