小学生向けタブレット学習についての記事が、ダイヤモンド・オンラインに掲載されました
ジャストシステム「スマイルゼミ」やZ会「デジタルZ」など、小学生向け通信講座にタブレットコースが続々できてきています。
いっぽう「学研iコース」は、学習塾にタブレットを取り入れたコースです。
通信教育にパソコンを使ったものは以前からあったようで、器をタブレットに変えただけジャンとも思えるのですが、その違いがけっこう大きいようですね。
まず、自分専用のパソコンを持っていない子供が多い。それにパソコンは電源を入れてから使えるようになるまでのタイムラグがあってかったるい。おまけにタブレットは、画面に直接手書きするノートと鉛筆にも通じる、というあたりが大きいようです。
余談ですが、パソコンの起動の遅さって本当に製品の魅力を致命的に損なっていると思います。たとえば十分間アイドリングしないと走り出せない車があったとしたら、日常の足にはなりえないわけで……タブレットに負けるのも当然だと思います。
また、タブレットコースには当然ながら機器購入という初期費用がかかるわけですが、各社ともそこはうまくやっていて、6カ月継続すれば機器がタダになるといった優遇策を設けることで、競争が激しい業界の中でユーザーを一定期間引き止めることを巧みにやっているようです。
さらにタブレットメーカーにとってもこれは特需たりえます。市場では価格ドットコムの口コミなどで他社製品との厳しい競争にさらされるわけですが、専用品なら確実に一定数を買い取ってもらえるからです。
ちなみに、自分は2011年に1年間塾講師のアルバイトをしていて、塾でタブレットが使えたらいいな〜と思っていました。
というのも、塾では授業前に副教材のコピーを用意することに多くの時間を取られていたからです。しかもいったん授業が始まってしまうと、限られた時間で複数の生徒を見なければならないので、途中でコピーを取りに行くと大幅な時間のロスになります。だから途中で「やっぱりこっちをやろう」と思ってもなかなか対応できず、それもあってよけいに授業前に大量にコピーを用意することになります。タブレットなら、画面上で選択するだけで教材が選べて、そのあたりのロスが減らせるかな、と。
まあそこまでの高機能を求めるのはまだ早そうですが。
各社コースともまだ出始めで、おそらくコンテンツ数が少なくて済むためか、小学生コースが中心になっています。来年にはスマイルゼミで中学生コースも始まり、中学生へのシフトも進んでいくでしょう。そうする中でマイナーなトラブルも改善され、使い勝手も高まっていくものと想像しています。