鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

iPadがPOSレジになるサービス「ユビレジ」についての記事がダイヤモンド・オンラインに掲載されました

 キャッシュレジスターほど小売業に「なくてはならない」機器があるでしょうか? 駄菓子屋からラーメン店まで業態を問わずに、どんなお店でも一台はないと困ります。そしてPOSシステム(=Point of Sales system。「販売時点管理」と訳される)と連動したいわゆるPOSレジがあれば、どんな天気/気温の日のどの時間帯にどの商品がどんな人(年齢層/性別)にどれだけ売れたかがデータ化され、仕入れやマーケティングに役立てることができます。

 しかし、POSレジの問題は高いこと。安くても数十万円ほどかかり、維持費も毎月2〜3万円にはなるとか。これでは個人経営の零細商店にはとても手が出せません。そのため、多くのお店はキャッシュドロアに電卓がついただけのようなレジで用を済ますことを強いられてきました。

 これは、POSレジメーカーが大口顧客であるスーパーマーケットやコンビニのチェーンばかりに目を向けて、個人商店は二の次にしてきたからではないでしょうか。そのせいで、多くのお店では営業終了後に紙と電卓を使って人力で売上げ集計をしなければならず、その労力もバカにならないものでした。

 学生時代にバーテンダーのアルバイトをしていて、2000年代の後半にもなってもそうした人力頼みの作業を強いられることに疑問を感じていた木戸啓太氏が、iPadリリースの報に接してこれはレジとして使えると思いつき、開発したのがPOSレジアプリの「ユビレジ」です。iPadさえあれば月額5000円でPOSレジの機能が使え、レシートプリンタやキャッシュドロアとも連携可能です。そうした周辺機器も機器代はかかりますが、毎月の使用料などはかかりません。「個人商店にもPOSレジがほしい」という潜在ニーズを掘り起こし、安さで答えたナイスなサービスです。

 日本初のスタートアップの成功例としても、大いに注目したいです。

 小売りのPOSデータ活用に取り残される個人商店の強い味方。iPadを安価で高性能なPOSレジにしてくれる「ユビレジ」