鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典」連載第10回のご案内

 今月発売のRole&Roll Vol.95に、表題の記事が掲載されています。
 今回は岡和田晃さんの執筆で、「傭兵、乱世に生きる婆娑羅」と題され、主にランツクネヒトというドイツ傭兵についてのこぼれ話がつづられています。

 いつもながら岡和田さんらしい筆の運びで、ぐいぐい引き込まれてしまいます。
 見開き二ページという紙幅で書ける内容には元より限りがあるのですが、ランツクネヒトのファッション、規律、戦術、そして傭兵部隊と共に行動して飲み食いの世話をする女たち、と読み手の興味を刺激する話題がすらすらと続き、まったく飽きさせませんし窮屈さも感じさせません。
 ここに書かれたエピソードを自力で拾おうとすれば専門書を何冊も読まねばならないわけで、それを短いコラムに詰め込んで面白おかしく読めるようにするという書き手の手腕には脱帽するしかありません。自分も、少しでもその域に近づけるとよいのですけど……。

 今回も、見田航介さんのイラストは出色です。傭兵隊長(オーベルスト)と倍給兵(ドッペルゾルドナー)の衣服や武装がどどーんと大きく描かれて目を惹くうえに、細かな情報もあちこちに書かれていて、記事の魅力を倍加させるうえに、情報でも補完しています。

 ぜひ店頭で内容をお確かめください……と書きたくても、なかなか本屋に置いていないマイナーな雑誌なのですが、各都道府県とも県庁所在地や主要都市の大規模書店にはある感じですので、街に出たときについでに、という感じで一度探していただければ幸いであります。

Role&Roll Vol.95

Role&Roll Vol.95