鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典第44回が、Role&Roll Vol.163に掲載されています

 フィクションの鏡を踏みまたいで現実中世の世相風俗を紹介する隔月連載。その第44回は、「波瀾万丈の大名行列──王侯貴族や聖職者の旅路」と題して、岡和田晃さんの筆で、王侯貴族の領内巡察を主に扱っています。

 荘園管理や家臣、親族との交流のための旅を「巡幸」と呼びますが、その仰々しさや待ち受けるトラブルについてが、岡和田さんらしい緩急のメリハリのよい筆で、魅力的なエピソードを交えて綴られています。また、後半は第四回十字軍がテーマになっています。あろうことか、聖地ではなくキリスト教国のビザンツ帝国に攻め入って、首都コンスタンチノープルを攻略するという後ろめたさがあったからか、この第四回には多くの体験記が残されているのだそうです。

 今回の記事のために、岡和田さんはいつも以上に多くの資料を読み込まれていましたから、その蓄積が今後の連載に生かされていくに違いありません。このお話の続きも楽しみですね。

Role&Roll Vol.163

Role&Roll Vol.163