『今昔物語集』震旦部巻七第二話、書経の功徳が閻魔大王を感服させたお話の現代語訳が公開されました
著述家の草野真一さんが立ち上げた『今昔物語集』現代語訳プロジェクトに参加しています。
『今昔物語集』は天竺部・震旦部・本朝部の三つに分かれています。インド・中国・日本ということです。このうち本朝部は人気が高くて現代語訳もいろいろとあるのですが、天竺部と震旦部は面白いのに人気が今ひとつという現状がありまして、草野さんが天竺部の現代語訳を鋭意進めておられ、自分は震旦部を受け持って巻七の訳を冒頭から進めているわけです。
そして今回のお話には、なんとあの閻魔大王が出てきます。
病死した書記生が冥府の役人に呼び出されて閻魔大王のいる城の門前につくと、右手が大光明を放っていた。書記生は生前に皇帝の命で『大般若経』十巻を書写しており、右手で書き記したことから、その功徳が現れたのだということで、感心した閻魔大王から地上への生還を許されたというお話です。
巻七第二話 死者の右手が光を放ち、蘇生した話