フランスの風刺週刊紙『シャルリ・エブド』についての翻訳記事がGQ Japanに掲載されています
GQ Japan2015年11月号の表紙は俳優・本木雅弘さんです。「50歳のあり方」というカバーストーリーが掲載されております。しかし50歳といえば、昔はサザエさんの波平のようなイメージがありましたが、かっこいいっすね〜。
他に「男の寿司三都物語」という特集があって、三都というのが東京・金沢・福岡というちょっと意外な組み合わせになっています。しかしこういう記事こそ紙媒体が本領を発揮するものでして、寿司の写真の発色のよさをぜひご覧いただきたいものです。今の印刷技術は本当にすごくて、まじで旨そうです!
また、附録の小冊子もふたつ付いてきます。「メンズファッション完全ガイド」と「フォーミュラワンの革新者たち」です。どちらもかなり充実したもので、雑誌本編の記事とは違ってWebに転載されることもなさそうですから、これもまた紙のメリットですかね。
雑誌本編の翻訳ではレイア姫を演じるコメディエンヌ、エイミー・シューマーの記事がおもしろいですね。翻訳はセリフの処理が難しいのですが、そのあたりに巧みさを感じます。
そして自分は、フランスの風刺週刊紙『シャルリ・エブド』についての記事を担当しております。
シャルリ・エブドというと、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画をたびたび掲載して物議をかもし、今年1月にはアルジェリア系移民による襲撃で多数の死者を出した事件のことも記憶に新しいです。
その事件を起点にしたビフォーアフターのような記事なのですが、フランスの国民性を論じるところでの、「『カトリックの倫理と資本主義の精神』などという本が書かれたためしがあるだろうか」という表現にはニヤリときました。
このシャルリ・エブド、最近でも溺死したシリア難民男児をネタにした風刺画を掲載して炎上しているようですね。
シャルリ・エブドが溺死男児の風刺漫画でまた炎上
この件にせよムハンマドの風刺にせよ、趣味が悪い風刺だとは思うのですが、かといって言語道断だからやめろと同調圧力ばりばりのツイートを投げる人々もどうかとは思います。
風刺やコメディにおいて越えてはならない一線というものの概念がどうやら日本と欧米では違うようでして、ジョークのブラックさがあちらは一段違うという事情もあるようです。
何より、表現の自由は大切でして、日本のような同調圧力に満ちた社会にフランスにはなってほしくないという思いもあります。
最近観た『ブルーノ』という映画が、ジョークのブラックさで非常に衝撃的でしたので、参考までにそちらにもリンクしておきます。ここまでとんでもない侮辱ジョークもありなのかと。
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という感じで長くなりましたが……。
GQ JAPAN(ジーキュージャパン) 2015年 11 月号 [雑誌]
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