鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

エクリプス・フェイズ入門シナリオ「オールト雲の彼方へ」がRole&Roll Vol.173に掲載されました

 R&R最新号のエクリプス・フェイズ記事は朱鷺田祐介さんの筆で表題のシナリオです。

 海王星トロヤ群(海王星軌道上を60°先行するL4ラグランジュ点にある小惑星群)から太陽系のはるかな外縁部、オールト雲に飛ばされ、はたしてそこから帰還できるのか?といういかにも朱鷺田さんらしいスケールの大きな宇宙船もののシナリオで、シナリオ作成に取り組むGMにとって、そしてPCの生かしどころを学びたいプレイヤーにとっても、多くの示唆に富んでいる作品です。

 オールト雲のハビタットとして示されているのは、「ウィズダム」(2500AU)、「ザ・ネスト」(3000AU)、「ティコ・ブラーエ」(8000AU)。AUとは天文単位のことで、太陽から地球までの平均距離が1AUですから、どれほど遠い領域なのかがわかります。木星が5.2AU、土星が9.5AU、海王星が30AU、エリスでも68AUですから、まったくもって桁違いの遠さです。内惑星圏が首都圏、外惑星圏が西湘や伊豆くらいだと考えても、海王星が大磯と考えてその100倍、8000kmということは、インド洋のオーストラリアとマダガスカル島の中間海域くらい、あるいはもっと遠くということですから、気が遠くなりますね。

 

Role&Roll Vol.173

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