鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

戦鎚傭兵団の中世“非”幻想事典第46回「ベギンとベアータ フリーランスの「修道女」」が、Role&Roll Vol.167に掲載されています

 フィクションの鏡を踏み跨ぎ、現実中世の世相風俗を紹介する隔月連載。その第46回は岡和田晃さんの筆で、13世紀以降のベルギーを中心に存在した半聖反俗の女性たち(ベギンと呼ばれた)の共同生活の場であるベギンホフという一種の教会街と、中世後期から近世にかけてのスペインに存在した、ベアータというベギンに類似する女性たちについて綴られています。

 TRPGのプレイにリアリティを添えるにはこういった地に足のついた設定が大いに役立ちますが、一般にはあまり知られていない情報で、それが岡和田さんならではの密度の情報量が濃いうえに引き込まれるようなリーダブルな筆致で綴られているだけに、小ネタとしてもいろいろと応用できそうですね。

 見田航介さんのイラストも見た目のインパクトと情報量がほどよく調和していて、記事の顔にふさわしい内容です。個人的にはジャンヌとマルグリット2世の細かい描き分けに確かな画力を感じます。

 岡和田さんご本人のツイートはこちらです。

Role&Roll Vol.167

Role&Roll Vol.167