鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

ドローン宅配についての記事がダイヤモンド・オンラインに掲載されました

 日本は国土の七割が山林で、山間部や離島の物流/生活インフラ維持に課題があります。
 生活インフラとは電気、ガス、水道で、ガスはプロパンなら道路さえあれば届けられるのでよいにしても、水道は山中の一軒屋でもなければ湧き水で……というのもなかなか難しく、電気については電柱と電線のネットワークを維持することが欠かせません。また余談ですが、鉄道やバスは赤字になるとすぐに廃止にという話になりがちですが、過疎地の電線網維持コストのことは誰も何もいわないのに、なぜ鉄道やバスばかりがいつも悪者にされるのかという疑問があります。

 さて前置きが長くなりましたが、物流インフラとは宅配便や郵便、新聞配達などですね。これは現状道路に便りしかなく、山間部ですとつづら折れの道で、また離島ですと橋や船を通じて運ぶしかなく、直線距離と比べてはるかに遠回りになってそれに要するコストと時間が物流最先端の人たちの負担になっているという構図があります。

 そこで活躍が期待されるのが無人ドローンです。昨年末には英国やニュージーランドなど先進諸国で実験的なサービスが開始されましたし、日本でも国家指定特区などでの実証実験が重ねられています。

 その中で、愛媛県今治市に着目しました。なぜなら今治市にはしまなみ海道の通る大三島や、市営渡船しかない大下島など、大小さまざまな有人島があり、島ごとの物流事情の違いを比較しやすいからです。

 ただしドローンもいってみれば無人ヘリコプターの一種であり、ヘリコプター・タクシーの類がどこにも見当たらないことを考えれば過大な期待は禁物かもしれませんが、物流の末端部で、「山奥のあの集落に荷物ひとつを届けるために往復10kmを余分に走る」といった部分を無人ドローンに委ねることが近い将来に可能になるなら、ずいぶん役立つのでは、と考えた次第です。

ドローン宅配、日本でも実験開始!離島暮らしの救世主になるか
http://diamond.jp/articles/-/112824