鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

Role&Roll Vol.100に『エクリプス・フェイズ』エントリー・ミッション(5)「地球降下」が掲載されました

 有名なSF小説/映画をモチーフにしたショートシナリオでEP世界を体験しようというコンセプトのエントリー・ミッションですが、第5回は「地球降下」と題された回収・脱出ものです。

 今回の素材は『エヴァンゲリオン新劇場版:Q』。有名なSFロボット・アニメが映画にリメイクされた作品の第三弾ですが、『エヴァ』のテーマやハードSF描写には『エクリプス・フェイズ』にそのまま取り入れらるものも多く、今回のシナリオも、式波・アスカ・ラングレー真希波・マリ・イラストリアスが宇宙飛行装備のエヴァ二号機、八号機で軌道戦闘をするシーンにインスパイアされたものとのことです。

 シナリオの舞台はVol.93の「仮装巡洋艦ラスト・ホープ」と同じく地球低軌道で、「大破壊」にともなうティターンズとの戦闘で破壊された戦闘艦やコロニーがデブリとしてただよう光景には前作に共通するところもあります。

 今回はそれに加えて、赤道上空の宇宙ステーションへと至る軌道エレベーターに「ジャックの豆の木」という名前がつけられていたりと、我々のイマジネーションを刺激してくれる記述が盛りだくさんの内容となっています。

 とりわけ興味深いのは合成義体についての解説で、『エクリプス・フェイズ』の設定を理解するうえでとても参考になります。
 合計義体はもともとは遠隔操縦用だったが、「大破壊」後に大発生した情報難民(インフュジー)に義体を与える目的で利用されるようになり、貧民の義体と見なされて差別にさらされている、といった記述です。
 また、今回は骨董モノの20世紀製三段ロケットでの脱出という見物のシーンもあり、ぜひ本誌でお読みください。

 なお、プレイにはVol.92掲載の体験版が必要になりますのでご注意ください。いずれ、体験版ルールがダウンロードできるようになるとよいのですけど。
 また、今回は「エクストロピアの密輸人」のキャラシーが付録しています。いかにもな合成義体着装者です。

 最後に、これまでのミッションをまとめてみます。

*c5351は、太陽系外縁部のカイパーベルトにある小惑星

Role&Roll Vol.100

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