鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

ポメラDM10、今さらながらにすごい

 だいぶ久しぶりの書き込みになってしまいました。色々、ままならないことがありまして……。
 さて本題ですが、ポメラの新型DM20を購入した知人から、旧型のDM10を譲り受けました。

 白黒液晶、単四乾電池2本で20時間駆動(公称)、ATOK搭載、と「書くこと」だけに特化した設計で、大いに惹かれるものはあったのですが、購入するまでには至りませんでした。
 最大の理由は、「一ファイル8000文字まで」の制限です。出先ではアイデアをまとめるよりは、既存のファイルを修正することの方が圧倒的に多い自分の場合、これでは使いどころがないと思ったからです。
 次に、生活環境の問題もあります。自分は名古屋圏在住で、単車や自転車で動いた方がたいてい早いので、電車に乗るのはせいぜい月に2〜3回です。電車での移動が多い首都圏や関西の方とは違って、移動時間に文章を打ちこむというシーンがないんですね。

 ただ、幸か不幸か、このところ頻繁にパソコンのない場所に移動することがありまして、譲り受けたポメラを使う機会に恵まれました。使ってみると良さがわかりますね。これなら売れると思いました。

ポメラの良いところ:
①バッテリー切れを気にしなくてよい
②キーボードが打ちやすい
③画面が見やすい

①は本当にありがたいです。実際に使ってみると20時間などはとうてい持ちませんが、単四2本なのでいくらでも換えがきくのが嬉しいところです。

②これは使ってみて実感しました。自分はこれまでにもザウルスSL-C1000ソフトバンクX02HTを使ってきましたが、それらとは比べものにもなりません。ただ、カナ入力にすると最上段にある「あ」「い」「う」「え」「お」などはキーが小さくて打ちづらく、ローマ字入力で使っています。まあそれで充分ですが。

③は、声を大にして言いたいですね。これほど文字がくっきりすっきりして見やすいなんて。「モバイルの画面なんて白黒で充分ジャン」と言いたいです。まあさすがにWebやPDFの閲覧にも使うモバイル機ならカラーじゃないとだめですが、それでも白黒モードをつけてほしいくらいです。

ポメラの悪いところ:
①一ファイル8000文字まで(DM10の場合。DM20は28000文字)
②画面が小さい
ATOKがいまいち
③Shift-JISにしか対応していない

①は、やっぱり自分のように既存ファイルの修正メインの人間にはきついです。ただ、「ポメラDE読書」という素晴らしいフリーソフトがありまして、既存のファイルを自動で分割してくれます。このソフトを使えば、既存ファイルを分割して該当部分だけ開いて直すということができますので、さほどストレスなく使うことができました。

②は無い物ねだりになりますが、これだけ文字が見やすくキーボードが打ちやすいとなると、縦書き原稿用紙一枚分くらい表示できるスペースがあればどんなに良いかと思ってしまいます。そうすればポメラが小説書きのメインマシンたり得るのですが。あ、そのためには縦書きモードも必要ですね。それにやっぱり画面を大きくすると、バッテリーの持ちが一気に悪くなっちゃうのかな。

③は、マシンパワーを考えれば仕方ないのかもしれませんが、パソコンで使っている最新のATOK2010と比べると、それこそカラーテレビと白黒テレビくらいの違いを感じますね。パソコンのユーザー辞書を引っ張ってこられればそれでもだいぶ使えるようになるのでしょうか。

④は、翻訳のテキストファイルは基本的にUnicodeにしており、そのままでは一切開けないというのが煩わしいです。これもマシンパワーの問題があるのかもしれませんが、一般的なエンコードには対応してくれれば楽なのにと思いました。

 以上思いつくままに書きましたが、ポメラDM10、かなり気に入っております。
 自分から改善案を出すとしたら、ポメラ+電子辞書でしょうね。テキストファイル上からスーパージャンプで辞書が引けたらよいなと思います。その上で、①編集可能テキストサイズの1MBくらいに、②画面を大きく(原稿用紙一枚分表示可)、などしてもらえれば入力専用機としてかなり満足のいくものになるとは思うのですが、そんなことをするとバッテリー駆動時間がパソコン以下になって本末転倒なのでしょうか、やっぱり。

 最後に、これを機にうちのモバイル機の写真撮影です。

 右がポメラDM10、真ん中がザウルスSL-C1000、その前がソフトバンクX02HT、左は携帯電話用キーボードです。携帯電話を挿してあるとわかりやすいのですが、その携帯で写真を撮ったので、残念ながら写っておりません。

 携帯電話用のキーボードはReudo社のRboard for Keitaiというものです。これ、キーボードのできも変換のレスポンスもなかなかよく、昔はけっこう使っていました。自分宛のロングメール本文としてテキストを打ちこむのですが、連続して長文を打ちこんでいると携帯電話のバッテリーが意外と早く消耗するのでした。