鞭打苦行のThrasher

翻訳者/ライター/最底辺労働者、待兼音二郎のブログであります

『ケイオス・イン・ジ・オールドワールド』を発売前にプレイしました

 久方ぶりのブログ更新です。どうもすいません。ちょっと身動きの取れない状況が続きまして……。

 さて表題ですが、ウォーハンマーRPG翻訳チームで和訳させていただいた]『ケイオス・イン・ジ・オールドワールド』の発売日が11/20に決まったようです。来週末ですね。もう製品はできておりまして、先日、プレイさせていただきました。
 ゲームの概要は、チームの鈴木康次郎さんのブログ岡和田晃さんのブログですでに紹介されていますが、実際にプレイしてみると、フレーバーが濃ゆいです。基本的には混沌の四大至高神による陣取りゲームなのですが、「オールドワールド・カード」というイベントカードによってスケイブン・トークンが湧いて出たり(その国の抵抗力が低下するので支配しやすくなる)、ただのやられ役だった小作農トークンが決起して国の抵抗力を増大させたり(例えば国力5のエンパイアに小作農が3枚ある状況だと抵抗力が3増えて8になる)と、いかにもそれらしいものばかりでニヤリとさせられます。

ケイオス・イン・ジ・オールドワールド 日本語版

ケイオス・イン・ジ・オールドワールド 日本語版

※肝心な商品情報を忘れていたので追加しました(2009/11/17)。

 ちなみに、こんな感じです。携帯のカメラで撮ったので、見づらくて申し訳ありません。

 勝利条件は、国の支配や殲滅(=その国を混沌の領域にしてしまうということ)による勝利得点を50点溜めるか、脅威ダイヤルという各邪神の威信メーターみたいなものを「勝利」の欄まで回しきってサドンデス勝ちするかの二通りです。
 ゲームは7ターン(3人プレイの場合は8ターン)で、脅威ダイヤルは毎ターン最大2マス回せるので、例えばコーンなら最短5ターンで9マスを回しきってサドンデス勝ちできます。他の邪神は、ナーグル10マス、ティーンチ8マス、スラーネッシュ7マスと、マス数自体は少ない神の方が多いのですが、進行条件がコーンほどゆるくないため、サドンデス一本狙いでの勝利は難しいです。ということで、サドンデスによる逃げ切りを狙うコーンを他の3柱の神がいかに止めるか、という展開になります。
 で、コーンなのですが、こいつは毎ターン、敵の下僕フィギュアを殺した国が1つあるごとに1枚ダイヤル進行カウンターを貰えます。3カ国で1体ずつ除去すれば3枚溜まるわけですが、他の邪神は1ターンに2枚溜めるのがせいぜいなので、毎ターン、トップで条件を満たして脅威ダイヤルを2マスずつ回すことができてしまいます。しかも、敵のフィギュアを殺しさえすれば相討ちで自分が死んでも構わないので、必然的にコーンは各国にディーモンやカルティスト(教団員)をヒットマンのようにばらまくことになります。それにいかに対処するのかが難しいところです。

 先日は3人で、スラーネッシュを抜いたコーン、ナーグル、ティーンチでプレイしたのですが、結果は6ターンでコーンのサドンデス勝ちでした。やっぱコーン強えー、と訳出中の印象が確かめられた訳ですが、実際にプレイしてみると、コーンのヒットマンばらまき作戦をかわす方法があることに気づきました。

画像が見づらくてすいません。エンパイアにナーグルのグレーター・ディーモン1体、ディーモン1体、カルティスト2体、コーンのグレーター・ディーモン1体、ディーモン1体、カルティスト1体がある状況です。これだけ自軍が集中した地域では、ナーグルも覚悟を決めてコーンと戦うしかありません。
 しかし隣国のブレトニアには、ナーグルのカルティスト1体、コーンのディーモン1体があるだけの状態です。ナーグルとしては生き残って国を支配したいところですが、このままではカルティストを殺されて、コーンのダイヤル進行条件を満たすのがオチです。

 そこでどうするか。画像にあるように、隣国に逃げてしまえばよいのです。
 下僕フィギュア1体を動かすごとに行動ポイントが必要なので、3体も4体も逃がすことは難しいですが、1体や2体なら身軽にひょいひょい逃げられます。
 ということで、決戦の地以外ではコーンと戦わないようにすれば、やつの暴走を止めることもきっとできるでしょう。
 プレイを重ねて、また色々と試してみたいものです。

 ちなみに、この3人プレイは1時間半ほどで終了しました。8ターン中6ターンでサドンデスだったので、最後までやったとして2時間ほど。さらに4人プレイなら、思考時間が1人分増えますが、代わりに1ターン短くなるので、2時間20分といったところでしょうか。ボードゲームとしては所要時間が長めかもしれませんが、最初に述べたようにウォーハンマーならではのフレーバーがたっぷりなので、趣味人同士でじっくりプレイすると楽しいでしょうね。